コミック本のヒーローであるX-MENのように、戦闘用に親指から突き出たトゲを使う珍しい「ウルヴァリン」カエルが、日本の研究者によって発見されました。
研究者は、オットン蛙が戦闘と交配の両方のために親指から突き出たトゲを使うことを突き止めました。
この研究は、東京大学の岩井紀子博士によってJournal of Zoologyに掲載されました。
研究者は、南日本の奄美諸島に生息するオットンガエル(Babina subaspera)を調査しました。
他の多くのカエルとは異なり、オットンは余分な指のような構造を持っており、この特徴は中南米の5本指のカエルHypsiboas rosenbergiと共通しています。
「なぜこれらの『第5指』がいくつかの種に存在するのかは、進化の神秘のままですが、オットンの余分な指は、実際には疑似親指と言えます」岩井教授は述べています。
「この指には、皮膚から突き出すことのできる鋭い棘があり、フィールドワークの結果、戦闘や交尾に使われていることがわかりました」と彼女は言います。
オットンの仮足の使い方を調べ始めると、岩井はオスとメスの両方に仮足があるが、オスのみが使っていることを発見しました。
オスはメスよりも大きな仮親指を持っていることがわかりました。岩井は、このトゲは交尾の際に、ラテン語で抱擁を意味するamplxusとして知られるメスに固定するために進化したと考えています。
「仮親指は交配のために進化したかもしれませんが、現在は明らかに戦闘に使われています」と岩井は述べています。
「オスは抱き上げられると親指で突き刺すような反応を示し、オスの背骨にある多くの傷は、戦闘の証拠となりました」と彼女は述べています。
おそらく残念なことに、コミック本のヒーローのイメージは、カエルの戦闘スタイルによって少し損なわれています。
親指のトゲで決闘するのではなく、オスは抱擁して格闘し、トゲで互いを突き刺す。
この戦闘スタイルは、トゲがもともと仲間との抱擁に使われていたという理論を裏付けるのに役立っています。