腐植菌が生き残るためには、空間的・時間的に不連続に散在する有機資源を捕捉する能力が必要である。 担子菌の中には、有性・無性の胞子や菌糸を生産することでしかこれを達成できないものがあり、「資源ユニット制限型」に分類されるが、「非資源ユニット制限型」の担子菌は菌糸として有機物資源間を拡散することも可能である。 有機物資源内および比較的均質・不均質に分布する資源間での菌糸の分布と採食について概説した。 非資源ユニット制限型」担子菌は、異なるサイズと分布を持つ資源の発見に適した、異なる菌糸の拡散パターンを進化させてきた。 また、新しい資源を発見しコロニー化する際に、バイオマスやミネラル栄養素の再配分を行う顕著なパターンを示している。 ネットワーク構造は、栄養分の獲得と分配、およびネットワークの一部が破壊された場合の生存に重要な影響を与える。 大規模な菌糸ネットワークに対する様々なアーキテクチャのコストと利益について考察した
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